「これは、有限会社トミーウォーカーの運営するシルバーレインの作品として、
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恋華【CV 水樹奈々/BGM 天空のグリニッジ(大空魔術より)】 愛華【CV 井上麻里奈/BGM G Free(大空魔術より)】
通称、宮藤姉妹。二人の頭文字を取って恋愛姉妹とも呼ばれる……筈だったのだが誰も呼んでない。
ジョジョの奇妙な冒険において第三部以降主人公がジョジョと呼ばれる事がなくなったのと一緒だろうか。
いや、あれは第二部主人公ジョセフ・ジョースターもメインキャラクターとして登場しているせいだろうか。
それはさておき、宮藤姉妹は特筆すべき項目が無い”普通の姉妹”である。
彼女達もまた銀誓館学園に通う”能力者”である。
恋華は優れた神秘的能力を持ったヘリオンであり、愛華は高速術式を得意とするエアライダーである。
彼女達の能力はそれぞれのジョブに特化していると言える程度に一極化されており、成長すれば有数の能力者となれるかもしれない。
だが、現実として彼女達はただの”能力者”の範囲に留まっている。
銀色の髪と、褐色の肌なのは目立つ特徴と言えば特徴なのだが、
それ以上に個性溢れる銀誓館学園の生徒としてはさほど目立つ物ではない。
妹の恋華は男友達が多いせいか男の子のような口調で喋る。
姉の愛華は優れた頭脳の持ち主なのだがそれを直感と言う形以外で使用する事が出来ない。
彼女達について書く事があるとすればこの程度である。
だが、やや奇妙な事例が”私”の所へ届けられている。
宮藤姉妹は、「シルバーレイン」以外でもその存在を確認されたのだ。
放浪者である「ルルティア・サーゲイト」が数多の世界で登場した事例が多いのは分かる。
だが、ただの能力者、ただの人間に過ぎない筈の彼女達が。
宮藤恋華と、宮藤愛華が。
全く同じ名前で、同じく銀色の髪と肌を持った姉妹が。
その身に宿す能力は違えどただの人間として存在していると言うのだ。
何故だ。
彼女達は何者なのか。
私の知らない、何者かによって創造された存在であると言うのか。
そんな事はありえない、その筈だ。